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なぜ複勝転がしは儲からないのか

なぜ複勝転がしは儲からないのか

今回は、競馬ソフト作成にあたり、買い目を研究している人にお伝えしたい内容です。

馬券の買い方の1つの方法として、「複勝転がし」は有名ですよね。複勝のレースにかけて、当たったらその全額をまた、次のレースの複勝にかけて、という方法です。

この「複勝転がし」ですが、数学的観点、確率統計の観点から見ると、残念ながら、あまり良い作戦とは言えません。その理由が、次の本で紹介されていました。

確率・統計であばくギャンブルのからくり―「絶対儲かる必勝法」のウソ

この本は、ギャンブル研究で有名な谷岡一郎氏が、2001年に書いたもので、確率統計の観点でギャンブルを分析するための基本が学べます。

なぜ複勝転がしは儲からないのか

で、この本の中で、競馬において、ズバリ「なぜ複勝転がしは儲からないのか」が、解説されています。

この本の中で述べられているその理由をざっくり言いますと、「競馬のように控除率があるギャンブルは、掛ける回数が増えれば増えるほど、全体の期待値が下がるから」というものでした。

そして、複勝転がしは、その名前が示す通り、何度も繰り返し掛けることを前提とした掛け方です。なので、全体として期待値の低い賭け方になるというわけですね。

控除率がある丁半博打を例にするとわかる

この理由について、この本では、控除率がある丁半博打を例に解説しています。

まず、丁半博打において、胴元が勝った時の金額から10%のテラ銭を受け取るルールだったとしましょう。仮に1000円かけて当たったら、900円が自分に、100円は胴元に残るイメージです。

そして、この博打の期待値は、次のように計算できます。

  • 掛け金1000円で勝った場合に得られるお金: 1900円
  • 掛け金1000円で負けた場合に得られるお金: 0円

期待値は、「平均して戻ってくるお金 / 掛け金 x 100%」で計算されます。つまり、

1900円 + 0円 / 1000円 + 1000円 x 100%= 95%
となります。

ちなみに、控除率は、「1 – 期待値」で計算できますので、この場合は、5%になります。「胴元が10%のテラ銭を取るから、控除率は10%になる」と誤解されがちなのでご注意ください。

さて、以上のルールの丁半博打があった時に。勝ったらその全額を次の勝負にかけるということ3回繰り返すことを考えます。つまり、複勝転がしと同じ賭け方ですね。

細かい計算は省きますが、毎回1000円かけて、3回連続して勝って手元に残るお金は、6859円となります。

丁半博打を3回行った場合、勝敗の組み合わせは、2の3乗で8通りです。8回勝負をすると、1回は、3連続で勝てる可能性があります。つまり、8回勝負するので、その合計の掛け金は8000円となります。

すると、その期待値は、6859円 / 8000円 x 100% = 85.7375% となります。これは、1試合の期待値95%より小さいことがわかりますよね。

3連続で当てて初めて掛け金がもらえる場合(大穴狙い)の期待値の方が高い

さらに。ここで、この丁半博打において、次のような賭け方ができるとします。

「3連続で当てたら、その時初めて、掛け金が8倍になり、そのうち胴元が10%をテラ銭として取る」

1回、1回勝負を仕切るのではなく、3回やって勝負を仕切るわけですね。この場合、勝てる確率は、1/8となります。そして、この勝負を1回に1000円かけて8回行った場合、平均して1回だけ勝つとして、得られる金額は、7300円となります。

その期待値は、7300円 / 8000円 x 100% = 91.25%

この91.25%ですが、勝負1回で仕切る期待値95%よりも低いですよね。ですが、3回行った結果で比べると、3回やって仕切る勝負の方が、期待が高いことがわかります。1回毎に仕切って3連勝する期待値は、85.7375%だからです。

そして、競馬における馬券の買い方にも、これと同じことが言えます。複勝転がしは、1回の勝負に勝てる確率は、高いです。ですが、繰り返して転がせば転がすほど、その期待値が小さくなってしまうわけです。

一方、3回やって勝負を仕切る場合は、勝てる確率は1/8と小さくなります。つまり、大穴狙いの買い方と言えますね。そして、その期待値は、1回で仕切る勝負のものより小さくなります。ですが、それを繰り返した場合の期待値と比較すると、大穴狙いの方が高くなります。

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